No.36 ワンセットになっているか(2分55秒)
2022年3月17日(木)「まぐまぐ」にて掲載したコラム(一部修正)です。https://www.mag2.com/m/0001694783
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コラム:経営者のための「営業思考のススメ」
著 者:プロモート経営事務所・代表
後藤 靖治/GOTO Yasuharu
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目次
■「脱○○」は成長シグナル
■「脱○○」だけでは意味がない
■20%ルール
■「脱○○」は成長シグナル
「脱原発」・「脱レジ袋」・「脱ハンコ」、
そして「脱ロシア」が活発化しています。
「脱○○」は何か問題が生じたときに
その問題の原因からの脱却を意味します。
残念ながら世に中には絶えず問題が発生するため
今後も「脱○○」は頻繁に行われる筈です。
ところが、脱却には多大な時間・労力・資金を伴うため
「脱○○」はできれば避けたい厄介で面倒な事と
考える人は少なくないでしょう。
しかし「脱○○」は人・企業・社会が成長・発展する
シグナル(機会)でもあることを忘れてはいけません。
例えば、鎖国から開国によって
欧米の技術を取り入れ発展した明治時代の「脱鎖国」、
地球温暖化に対応する世界的な「脱炭素」社会の動きなどです。
企業をみるとスターバックスコーヒー(以後、スタバ)の
「脱コーヒー」などはその一例です。
10年ほど前にスタバがロゴマークの一部を
変更したのをご存じでしょうか。
人魚のデザインの周りにあった
「STARBUCKS COFFEE」の文字が
なくなっています。
焙煎コーヒーよりも単価・利益率が高い
フラペチーノ(甘いシャーベット状の飲み物)へ
主力商品をシフトすることで「スタバ=コーヒー」の
イメージから脱却し、新たな顧客層の来店を促したのが
スタバの「脱コーヒー」と言われています。
その後のスタバの成長ぶりは誰もが知る所です。
■「脱○○」だけでは意味がない
終わりがあれば新たな始まりがあるのと同様に、
何かを脱却すれば新たなに着手することになります。
つまり、「脱○○」と「着○○」を
セットで考える必要があります。
2011年の原子力発電所の震災事故を境に
日本の「脱原発」が進み、火力発電の割合が
震災事故前の65.4%から75.6%に増加しています。
しかし、火力発電は大量の二酸化炭素を発生し
地球温暖化を加速するため
近年、火力発電からの脱却を目指す
「脱火力」が求められています。
残念ながら震災事故から11年が経過していますが、
未だに「脱原発」と「着○○」は
セットになっていないようです。
よって、「脱○○」を実行する前には
「着○○」が重要になることが
お分かりになると思います。
「着○○」が可能になってから
「脱○○」を実施するのが正しい順番です。
さもなければ、高々と「脱○○」を宣言しても
「着○○」が無ければ、今後どうするの?と
迷走するのが落ちです。
■20%ルール
20%ルールとはグーグル社の勤務時間の20%を
自分のプロジェクトにあてる勤務ルールのことです。
勤務時間の8割は必要な業務をし、
2割はプロジェクト=創造活動をする働き方です。
また、トヨタ自動車の改善活動も
問題解決を追求する時間なので20%ルールと
類似した考え方と言えるでしょう。
考える時間があれば新たなアイデアが浮かび、
それが「着○○」の源泉になることは
両社の発展を見れば容易に理解できます。
仕事の内容を自ら決定する経営者・管理職であれば
20%ルールを直ぐにでも導入することは可能でしょう。
しかし、社員はなかなか時間を確保するのは困難です。
20%ルールが無理なら10%ルール、5%ルールから
試しに始めてはいかがでしょうか。
会議や営業で「脱○○」「着○○」を取り入れた
提案ができることでしょう。
「脱○○」と「着○○」は
ワンセットであることをお忘れなく。
最後まで読んでいただき有り難うございました。(後藤)
参考:資源エネルギー庁・発電エネルギー構成比、
参考:大崎孝徳「すごい差別化戦略」日本実業出版社
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2023年01月11日 14:12