No.30 困っときはSOSを出す(2分15秒)
2022年2月3日(木)「まぐまぐ」にて掲載したコラム(一部修正)です。https://www.mag2.com/m/0001694783
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コラム:経営者のための「営業思考のススメ」(2022年4月21日よりタイトル変更)
著 者:プロモート経営事務所・代表
後藤 靖治/GOTO Yasuharu
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目次
■無人島からの帰還
■社長一人では限界がある
■無人島からの帰還
江戸時代の船乗り野村長平をご存じでしょうか。
天明5年(1785年)、長平が乗る商船が難波し
伊豆諸島の鳥島へ漂着、13年間の無人島生活の後、
故郷の土佐(高知県)に帰還した人物です。
鳥島は本州から南に500㌔以上の
伊豆諸島に属する無人島で、
その名の通りアホウドリが多く生息する
小さな岩島です。
長平を含め4人が漂着しますが、
飢え・病気などで3名が亡くなり
長平は一人になります。
火を起こす道具が無いため
アホウドリや魚を生で食べ、雨水を飲み、
アホウドリの羽で編んだ服で寒さをしのびます。
長平が島に漂着して5年が過ぎたころ
偶然にも11人が、更にその2年後には6人が
漂着し長平を合わせて18人の
無人島生活が始まります。
幸いなことに漂着者は火打石や大工道具を
持っていたためアホウドリや魚を焼いて食べるなど
島の生活は改善されます。
そして、長平が中心となり
流木を使った船を作ることで
故郷に帰る決断をします。
決断から5年、
ようやく完成した船に乗り
長平一行は故郷に帰るのです。
漂着から13年、
長平の帰還はまさに奇跡です。
■社長一人では限界がある
13年間の無人島生活をした長平は
奇跡の人に違いありません。
しかし、後で加わった17人の協力なくして
長平一人で故郷に帰ることは不可能だったでしょう。
17人がいなければ火が起こせないため
栄養不足による病で亡くなったかもしれません。
大工道具が無ければ船は作れなかったでしょう。
もちろん、
人数が多ければそれで解決できるかと言えば
そう甘くはありません。
過酷な無人島生活を何年も過ごせば
正常な判断ができず些細なことで
人間関係に摩擦が起きることは
容易に想像できます。
18人が数年にわたり協力して船を作ることは
並大抵なことではない筈です。
では、なぜ長平たちは協力できたのでしょうか。
それは、長平が優秀なリーダーだったからです。
ひとり無人島で生き抜いた長平の神業的な体験(実績)は
他の17人に生きる勇気・希望を与え
17人は長平の言葉に耳を傾けたことでしょう。
だからこそ、無人島で船を作って帰還する
途方もない目標に17人が協力したと考えられます。
しかし、繰り返しますが
長平一人では船を作り帰還する
目標は達成できません。
長平の「船を作って帰る」決断を言い換えると、
「1人では船を作るのは無理なので
皆さんの力を貸してください」
となります。
すなわち、リーダー長平の「SOS」です。
そして、17人の協力を得た長平は
17人の心のよりどころとなり
目標を達成する支援・勇気を注いだことでしょう。
会社では上司から社員に
業務命令・業務指示が出されます。
業務命令は会社の何かしらの
目標を達成するために出されるので、
それは会社・上司の「SOS」と言えます。
経営者・管理職がいくら優秀でも
一人では事業は成り立たないのです。
会社の命令・指示だと強がらず
長平のように上司は素直にSOSを出すことで
社員は一つにまとまるのです。
逆にもし部下が質問したり困っているようならば、
それは部下のSOSです。
快く上司は部下のSOSに手を差し伸べるのです。
厳しいビジネス環境下だからこそ
目標達成には社員の協力が不可欠です。
あなたは、部下にSOSを出していますか。
部下のSOSに気が付いていますか。
最後まで読んでいただき有り難うございました。(後藤)
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2022年10月26日 13:18