No.10 倫理なくしてビジネスにあらず
2021年9月16日(木)「まぐまぐ」にて掲載したコラムです。
https://www.mag2.com/m/0001694783
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「瓢箪から駒」経営者のためのプロモーションのススメ
No.10 倫理なくしてビジネスにあらず
著者:プロモート経営事務所・代表
後藤 靖治/GOTO Yasuharu
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先日、名古屋市内で開催された
研修会に出席してきました。
最後の講義内容が「倫理」でした。
冒頭、「倫理」の講師から
次のような質問がありました。
あなたが道を歩いていると、
血を流した人が倒れています。
辺りを見渡しましたが、
その人の近くには
あなたしかしかいません。
あなたならどうしますか?
と言う質問です。
正直、こんな状況には
なかなか遭遇しないからな~
と思われるでしょう。
私もそ~思っていました。その日までは。
講習会も終わり、家路へと急いでいた時です。
駅に到着した電車に乗り、
ホーム側の座席に腰掛、
ふと車窓に目を向けると
駅のホームに女性が倒れているのです。
質問が現実に起きてしまいました。
【ここから本文】
【目次】
■人が集まれば倫理あり
■営業にこそ倫理
■上司の熱い思いが倫理になる
■倫理が存在しないから大失敗する
■倫理は自ら創り出す
■人が集まれば倫理あり
「倫理」を国語辞典で引くと、
「人として守り行うべき道」
「善悪・正邪の判断において
普遍的な規範となるもの」
「道徳」「モラル」など
幾つかの意味が書かれています。
いろんな意味があるので解釈に
困ってしまう方も多いことでしょう。
しかし、次の様に分解してみると
分かりやすくなってきます。
「倫理」の倫は「仲間」、
理は「ことわり」の意味があります。
つまり、「倫理」を簡単に言うと
「仲間の決まりごと、守るべき秩序」
と言い換えることができます。
様々な企業のホームぺージを見ると、
よく経営理念が掲載されています。
「当社は○○によって社会に貢献します!」、
「お客様を第一に考えます!」など、
企業ごとに自分たちの存在意義や
どのような組織なのかを簡潔に述べています。
これらは、企業にとって
「仲間の決まりごと、守るべき秩序」
つまり企業倫理なのです。
■営業にこそ倫理
企業と言う集合体に
企業倫理があるのであれば、
企業内の部や課、
さらには小さな班やチームなどの
集合体に倫理があってもしかるべきです。
しかし、
こう思われる方もおられるでしょう。
「当社の営業チームに倫理はあったかな~」、
「倫理はあるかもしれないがよく分からないな~」と・・・
毎朝の朝礼で会社の理念(倫理)を
復唱する光景はよく見かけます。
ところが、営業部のように
企業内で限定された集合体で
毎朝、営業部の「倫理」を
復唱したり確認したりすることは
先ずないのですから無理もありません。
ただし、営業部には
「仲間の決まりごと、守るべき秩序」
がある筈です。
例えば、「お客の立場に立って行動する」、
「必ず笑顔で挨拶をする」など
上司や先輩から教えられる類のものです。
これらは、文章化されていることは稀ですが、
営業部内で「仲間の決まりごと、守るべき秩序」
とされる営業倫理なのです。
そう言えば、上司がよく
○○とか××とか言ってたな~
と思い浮かぶものは、
もしかしたら営業倫理
だったりするかもしれませ。
■上司の熱い思いが倫理になる
「仲間の決まりごと、守るべき秩序」
である倫理について、ある市役所の
産業課・A部長のエピソードをご紹介します。
A部長は企業支援にとても熱心な方です。
市役所内には食堂があるにもかかわらず、
A部長は毎日欠かさずコロナで打撃を受けている
市内の飲食店で食事をしているそうです。
直接、飲食店の経営者と話をすることで
経営者の生の声を聴き、市の政策に反映する
目的も兼ねているようです。
そんな、A部長が考えた産業課の倫理が
「直ぐやる・必ずやる・できるまでやる」です。
固定観念かもしれませんが、
自治体は必ずしも
成果(利益)に拘っている
組織ではありません。
とことが、A部長は違います。
企業の発展なくして市の発展なしと考え、
企業誘致・企業支援を積極的に提案・実行することで
着実に市の税収を増やす実績を積み上げています。
そして、この「倫理」は部内の目立つ場所に
掲出されておりA部長は部下との何気ない会話を通じて、
「倫理」の浸透を促しています。
実際、部下の方々は、
机に向かって
パソコンを叩くだけでなく
市内の企業へ足を運び
企業支援を行おこなっています。
まるでどこかの民間企業の
営業社員と見間違えるほどです。
A部長の熱心で誠実な人柄を表した
「直ぐやる・必ずやる・できるまでやる」
はA部長が部下に
繰り返し説明し
自ら実践することで
産業課の「倫理」(仲間の決まりごと、守るべき秩序)
として機能しているのでしょう。
■倫理が存在しないから大失敗する
「倫理」とは
「仲間の決まりごと、守るべき秩序」
と述べてきましたが、
もう少し言葉を付け加えると、
「顧客・社会に受け入れられる内容」
でなくてはなりません。
当たり前のことであると、
声が聞こえそうですか、
人・組織はつい顧客・社会を省みない
売上至上主義的な行動をしてしまいます。
先日、愛知県で行われた
野外音楽フェスはその類でしょう。
また、ある有名人はYouTubeで述べた
社会的弱者への発言が問題視されています。
両者の言い分も
分からないでもありませんが、
やはり倫理に必要な
「顧客・社会に受け入れられる内容」から
大きく逸脱していることから
ビジネスどころではない
状態に陥ってしまっています。
なぜ「倫理」に反する行動をするのか?
と疑問に感じる事案は
残念ながら後を絶ちませんが、
これらは、「倫理」に
反するのではなく、
そもそも、守るべき
「倫理」が存在しないのです。
「仲間の決まりごと、守るべき秩序」の
「倫理」があれば大失敗はしないでしょう。
■倫理は自ら創り出す
法やルールは違っては困りますが、
「倫理」は企業・部・課など、それぞれの
立ち位置によって違ってくるものです。
企業倫理・営業倫理を明確化し、
それを徹しなければ企業・商品・サービスは
顧客・社会から評価すらされません。
企業にマッチした
「仲間の決まりごと、守るべき秩序」である
「倫理」を創り、徹することは
企業の存在意義やブランドへと発展します。
個人であれば「自分らしさ」になるでしょう。
そして、いずれ顧客から選ばれる
企業・商品・サービスになるのです。
企業倫理・営業倫理を
創ることが出来るのは
経営者や管理職の
限られた方々だけです。
皆さんは「倫理」を貼りだしていますか?
社員に「倫理」を語っていますか?
「倫理」はブレずに
会社が成長するための根源です。
最後まで読んでいただき、
有難うございました。(後藤)
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