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No.6 歴史から学ぶ


2021年8月19日(木)「まぐまぐ」にて掲載したコラムです。
https://www.mag2.com/m/0001694783

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「瓢箪から駒」経営者のためのプロモーションのススメ

No.6 歴史から学ぶ

著者:後藤 靖治/GOTO Yasuharu
   プロモート経営事務所・代表 https://promote-kj.com
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8月15日は76回目の終戦記念日でした。

私の故郷、豊川市でも76年前の8月7日に
124機のB29(爆撃機)による爆撃によって
2500人が犠牲になった悲しい歴史があります。

毎日、当たり前にビジネスができる
平和な時代は本当に有難いことです。


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これより本文
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【目次】
■歴史から学ぶには想像力が必要
■新聞記事はシグナル
■成功と失敗どちらを模範とするか?
■失敗の原因は具体的で明確
■歴史を繰り返したくなければメモをする


■歴史から学ぶには想像力が必要
去る8月15日(日)は終戦記念日でした。

日本中が76年前の悲惨な戦争を振り返り
過ちを繰り返さないことを誓う日です。

そもそも、戦争とは人○しです。

絶対にダメに決まってます。

戦争を知らない戦後生まれであっても、
戦争(人○し)が最も愚かな蛮行であり、
どれほど悲惨で惨いことであるかは
想像ができますし、理解しているつもりです。
 
「歴史から学ぶ」という言葉がありますが、
「歴史から学ぶ」とは現状に安堵せず常に
危機感をもって行動することと捉えています。


折角、学ぶのであれば
戦争(人○し)はダメです、と
単純に思うだけでなく、
未来に活かす学びの機会にしたいものです。

戦争(人○し)はダメな事であると
再認識することに加え、
歴史で起きた事象を現代の会社に
当てはめるとどうなるのか?
想像力を働かせてみるのです。

例えば、「なぜ」を使い想像力を働かすと
次の2つの事例のようになります。
 

事例1
なぜ、国力が日本の何倍もある
米国に勝てると考えたのか?
の疑問を会社に当てはめると、

中小企業が大企業に価格競争に
挑む経営判断をしている状況になります。
 

事例2
なぜ、誰も戦争反対と言えなかったのか?
の疑問を会社に当てはめると、

経営者の決定が絶対であり
反対意見が言えない社内の雰囲気と重なります。
 

このように、「戦争はダメ」であると
表面的なことだけではなく、
歴史の背景を「なぜ」によって深堀してみると
企業経営に活かせる有効なヒントが
見つけやすくなります。

少なくとも、敗戦(大損失・倒産)を回避する
適切な経営判断が下せるようになるでしょう。
 


■新聞記事はシグナル
76年前の戦争から学ぼうとしても、
やはり、イメージが沸かないな~と
感じる方も少なからずおられるでしょう。

そこで、「歴史から学ぶ」簡単な方法をご紹介します。

それは、新聞の記事を経営に活かすことです。

もう既に、主要紙を全て購読し更に業界誌を
何冊も購読される凄い経営者の方であれば、
私から言う事は全くございません。

しかし、もし、新聞記事をメモし、
自社に当てはめてチェックをし、
必要に応じて対策をする習慣が
無いようでしたら是非、
活用して頂きたいです。
 

当り前ですが、新聞に掲載されている記事の殆どは、
数日前や前日に起きた事件・事故・話題です。

流石に数日前の出来事を歴史とは呼べませんが、
歴史から学ぶのと同様に学ぶべきことは多々あります。

何十年、何百年前の歴史上の出来事よりも、
むしろ新聞に掲載されている事件・事故の方が
現代人にとっては当事者意識が生じやすいからです。

また、同じ時代・同じ環境下で起きた事件・事故は
決して他人事では無く、油断をすると皆さんの
会社でも起こり得る事件・事故だったりするものです。

しかし残念なことに、自分は大丈夫、自社は大丈夫と
根拠もなく思ってしまう人が実に多いのが現実社会です。

大昔の歴史から学ぶことは沢山ありますが、
歴史で起きた事象を現代に当てはめて実行することは
現実的ではないと感じるのも無理もありません。

ですが、新聞は違います。

新聞は経営者が実効性ある問題・課題を
知ることが出来る有効な情報源です。

新聞記事は経営の見直しや学びを促してくれる

シグナルなのです。



 
■成功と失敗どちらを模範とするか?
「歴史から学ぶ」のは、成功よりも失敗から
学ぶことの方が多いと言えます。

例えば、新聞で以下の記事を読んだとします。

“高級路線の家具屋が突然、
格安家具を販売したことで
顧客が減り倒産した”

急な方針転換によって社内外で混乱が生じ、
会社イメージが急落したという記事です。

では、この事案を自社に当てはめると
どうなるでしょうか?

経営方針の変更や転換には社内外の理解が
必要な事が分かります。

また、自社の存在意義を見失うような
無謀な経営判断は一瞬にして
会社を倒産に追い込む事になる
反面教師にすることができます。
 

次の新聞記事はどうでしょう?

“恋愛スマホゲームを開発したところ、
近年の巣篭り需要もあり起業数年にも拘らず
上場することになった”

と言う成功事例の記事です。

この成功事例を聞きして、
あなたは経営者としてどのような
判断をされますか?

早速、スマホゲーム界に参入しますか?

それとも、畑違いの業界だから
参入はしない判断をしますか?

やはり後者の方が
圧倒的に多いのではないでしょうか。


失敗事例の方が参考にしやすいですね。


 
■失敗の原因は具体的で明確
失敗事例の場合は反面教師として自社を
チェックすることが容易に出来ます。

一方、先ほどの恋愛スマホゲームの
成功事例を模範にした場合、
新たに計画立案・新組織の構築・人財確保・設備投資など
やるべきことが山の様にあります。

そのため、なかなかゲーム事業を
軌道に乗せるのは難しいと言えます。

仮にゲーム業界の同業会社であっても、
成功事例の会社と自社では状況が違うのだから
成功する可能性は低いと考えるのが自然です。

他社を真似さえすれば
成功するなら苦労はしないものです。

 
元プロ野球選手で名監督であった野村克也さんが
著書の中で語った印象的な言葉があります。

それは、

「ホームランを打った要因はよく分からないが、
三振をした原因はよく分かる。」

と語っておられるのです。

ホームラン(成功)を打った時は体が自然と動いて
何だかよく分からないがホームランが打てたそうです。

しかし、三振(失敗)した後には、
顔の位置が上を向いていたのが悪かった、
バットを引いた時に肘が下がっていたなど
具体的な反省材料が多く出てくるそうです。

確かに、成功の要因は言葉で表せない
曖昧であるのに対して、
失敗の原因は具体的に言葉で説明がしやすいです。

本人だけでなく他人も再現が可能であることが言えます。


 
■歴史を繰り返したくなければメモをする
「歴史は繰り返される」とよく耳にします。

嬉しいことであれば何度でも繰り返したいものですが、
失敗は是非とも繰り返したくないものです。
 
そのためには、
自分は大丈夫、自社は大丈夫と、軽く流すのではなく、
「当社も~かもしれない」と危機感を持つことが必要です。

 
人は成功事例にばかり目が行きがちです。


しかし、他社の成功事例などは再現性に乏しいことは
ご理解していただけたと思います。

何よりも成功事例の様な挑戦をする際には
大きなエネルギーが必要不可欠です。

たとえ、有益な成功事例であったとしても、
なかなか重たい腰が上がらず
行動に繋がりにくいものです。
 

しかし、新聞に載っているような失敗事例は違います。

自社の場合に当てはめるとどうなるのか
想像力を働かせることで
他社の失敗事例を追体験することが
容易にできます。

しかも、成功事例よりもはるかに
小さなエネルギーで行えるのです。
 

自分は大丈夫、自社は大丈夫と、
根拠が無い妄想に陥っていませんか?

新聞から危機感を感じることは
「歴史から学ぶ」ことそのものです。


新聞を読むときは、メモのご用意を忘れずに。
 
最後まで読んでいただき、有難うございました。後藤


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2021年08月19日 08:30

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