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No.4  プロモーションが文化を築いてきた


2021年8月5日(木)「まぐまぐ」にて掲載したコラムです。
https://www.mag2.com/m/0001694783

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「瓢箪から駒」経営者のためのプロモーションのススメ

No.4 プロモーションが文化を築いてきた

著者:後藤 靖治/GOTO Yasuharu
   プロモート経営事務所・代表 https://promote-kj.com
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世界三大料理をご存じだろうか?

フランス料理
トルコ料理
中華料理

が世界三大料理と言われています。

え~日本食は違うの~と
残念に思いますよね。

ところで、
いつ、誰が、どこで、
世界三大料理を決めたのか
知っていますか?

理由は良く分からないけど、
昔から言い伝えられている事って
結構多いでものです。


これより本文


【目次】
■理由はともあれ鰻大国
■土用の丑の日を知る
■江戸時代も令和の時代でも信頼できるのは口コミ?
■買わないのなら、買いたくなってもらう



■理由はともあれ鰻大国

連日、猛暑日が続くと滋養のある物が
食べたいのが心情です。

先週の7月28日(水)は土用の丑の日でしたので
多くの方が鰻を食べたことでしょう。
 
28日にはテレビ、新聞などで
土用の丑の日の話題が報じられており、
ある鰻屋では普段の何倍ものお客さんを
見込んでいるようです。

また、WWF JAPANの人とウナギの歴史によると
世界の鰻の約7割が日本で消費されているそうで
改めて日本人の鰻好きに驚かされます。

勿論、私も鰻好きの日本人のひとりではあるのです。

そこで、

なぜ「土用の丑」に鰻を食べるのか?

と言うシンプルな疑問が出てきます。

 
“そんな事も知らないのか”とお叱りを受けそうですが、
よく分からないけど、何となくやっている、
知っているようで実は知らないのが
習慣・文化であったりします。

 
また、美味い鰻が食べられれば
それでいいじゃないかとの
声もありそうですが、
土用の丑の日には鰻の消費量が跳ね上がります。

しかも、決して安くはない鰻が大量に
消費されるのですからプロモーションに関心がある
経営者の方にとっては見逃せない話題の筈です。

ある特定の日になると毎年、
売上が倍増するのですから
「当社の商品も何倍も売れる日が
毎年あったら良いな~」と
感じる経営者は決して少なくないでしょう。


 
■土用の丑の日を知る

では、なぜ、土用の丑の日に
鰻を食べるのかを探る前に、
土用の丑について見ていきます。

土用の丑とは季節の変わり目を表す暦です。
季節の変わり目の立春・立夏・立秋・立冬の直前の
18日間を土用と言い、その期間中、
十二支が「丑」にあたる日が土用の丑です。

春の土用の丑には「い」、夏の土用の丑には「う」、
秋の土用に丑には、「た」、冬の土用の丑には「ひ」
の付く物を食べると良いとされ(土用の食い養生)、

特に現代では夏の土用の丑の「う」
だけが注目されています。

ちなみに、「う」の付く食べ物は、
梅干し、うどん、瓜、うさぎ、馬肉、牛肉(うしにく)
などを食べる習慣があったようですが、
今ではご承知の通り
「鰻を食べる習慣だけがしっかり残っています。



■江戸時代も令和の時代でも信頼できるのは口コミ?

前述したように、夏の土用の丑には「う」
が付く物を食べる習慣があります。

しかし、そもそも、鰻の旬は10~11月の秋のため
夏には鰻があまり売れなかったのです。

そこで、江戸時代の後期に鰻屋が
発明家で有名な平賀源内に相談を持ち掛け、
どうにか夏に鰻が売れるように
相談をしたのです。

そして、土用の丑の日に「う」の付く物を食べる
習慣から栄養価の高い鰻を食べて夏バテ対策を
勧める宣伝をしたのです。

源内の知名度と信頼度、そして「う」の
付く食べ物の習慣もあって、
あっという間に鰻が夏の定番となり、
これが鰻を食べる土用の丑の日の始まりと
するのが有力な説のようです。

まぁ~この説は有名な話ですので
ご存じの方も多いと思います。
 

よって、
なぜ「土用の丑」に鰻を食べるのか?の疑問の答えは

“鰻が売れない夏に鰻が売れるように宣伝したから”です。


特に驚きが有るわけでもない
普通の答えのような気もしますが(笑)、
夏バテ対策をしたい消費者に栄養価の高い「う」
の付く鰻を食べて暑い夏を乗り切ろうと、
有名な発明家の平賀源内が提案することで
消費者心理をうまく掴んだ
素晴らしいプロモーションです。

でなければ、
100年以上も鰻を食べる習慣は続かないでしょう。
 
有名人を使った宣伝方法は現代でも
頻繁に行われる手法としてよく見聞きします。


例えば、浅田真央さんが勧める
高級マットレスはその一例です。

しかも、浅田真央さんが実際にこの
高級マットレスを愛用していたユーザーであったため
消費者の信頼が高まる大きな要因となっています。

信頼によって消費者に
「買いたい」という想いや感覚を促すのです。
 

これは、私の想像の域を出ませんが、
日頃から鰻屋が平賀源内へ鰻の蒲焼をプレゼントしていて、
それが縁で平賀源内が鰻屋の宣伝に
協力したのかもしれません。

または、そもそも平賀源内は「土用の丑の日」に
鰻を食べることを発案していない可能性もあります。

ビジネスセンスのある江戸の鰻屋が、
それとなく広めた噂(口コミ)かも知れません。

鰻屋が宣伝をするよりも、
信頼できる口コミの効果は絶大ですからね。
 
今となっては、誰が発案したかは迷宮入りですが、
その謎が解けないことで、むしろ、
土用の丑の日に鰻を食べる文化・季節感に
趣が出るというものです。

ひょっとして、
誰が発案したかをあえて伏せる戦略を
考えた凄腕の江戸商人がいたことも考えられます。
 


■買わないのなら、買いたくなってもらう

現代では「土用の丑の日」のように、
他にも始まりが曖昧で、
その起源がよく分からないが
消費者が「買いたい」と思う(思わせる)
消費習慣が沢山あります。

 
1月 成人式
2月 バレンタイン・恵方巻
3月 お花見
5月 ゴールデンウィーク・母の日
6月 結婚式・父の日
7月 お中元、土用の丑
10月 ハロウィン祭
11月 ボジョレーヌーボー
12月 クリスマスケーキ・お歳暮・年越しそば
毎月 誕生日プレゼント
 

これらのイベントの多くは「土用の丑の日」と同じく、
自社商品を買ってもらうための宣伝です。

昔からの習慣・信仰などと絶妙に結びつけることで、
消費者に信頼を高め、「買いたい」「買わなきゃ」と
思わせる緻密なプロモーション戦略なのです。

 
元プロ野球選手のイチローさんの
印象的なインタビューがあります。

多くの選手の場合、

「皆さん球場に来て下さ~い!、応援お願いしま~す!」と

インタビューで呼びかけている光景をよく見かけます。

それに対して、イチローさんは、
球場に応援に来て下さいとは言わず、


「(ファンが)応援したくなる選手になります。」と訴えたのです。


まさに、「買ってください」ではなく、
「買いたい」「買わせてください」と
思わせる土用の丑の思考です。

 
顧客に「買わせてください」と思させる
プロモーションは人を魅了する文化を築くのです。


 
みなさんは、「買ってください」と言い続けますか?
それとも、顧客から「買わせてください」と言われ続けたいですか?
 

最後まで読んでいただき、有り難うございました。 
 

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2021年08月05日 15:33

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