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No.3 一流の経営者は変化球を投げる

2021年7月29日(木)「まぐまぐ」にて掲載したコラムです。
https://www.mag2.com/m/0001694783

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「瓢箪から駒」経営者のためのプロモーションのススメ

No.3 一流の経営者は変化球を投げる

著者:後藤 靖治/GOTO Yasuharu
   プロモート経営事務所・代表 https://promote-kj.com
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経営者や管理者の立場になると、
部下の前で話をする機会が多くなります。

何かインパクトのある事を話そうと
前日からネタを考える方も
おられるでしょう。

しかし、どんな話の内容であろうとも
それは、社員の積極的な行動を促す
話であることは忘れてはいけません。



【本文】


 
「運動会で優勝する!」


これは、小学校の先生が生徒に
言った掛け声ではありません。

ある大手企業で社長・会長を歴任した方が、
かつて所長に就任した時の挨拶です。

 
経営者や管理職の仕事と言えば経営計画の策定、
投資案件の評価、財務管理など
会社全体に関わる重要な経営判断をすることです。

もちろん、経営判断を下せば終わりではなく、
社員が経営者の決定した方針に沿って
職務を遂行しなければ意味がありません。
 

言うまでもなく経営者や管理職は部下を持つ立場です。

そのため、
部下へ職務の遂行を促すアクションが不可欠です。

部下にやって欲しい仕事の「指示」、

ミスをしてしまった部下への「指導」、

落ち込んでいる部下への「励まし」、

成果を出した部下を「褒める」などの

アクションも上司の大切な仕事です。


「励まし・褒める」のですから、まるで
親が子に、教師が生徒に道徳教育をしているのと
似ていると私は感じます。
 

上司が部下に期待することは、

「経営方針に沿ったやり方によって会社に利益をもたらすこと」

であることは疑いの余地はないことです。


経営者の夢・社員の夢・社員の家族の夢、
社会貢献などは全て利益があって
初めて実現できるからです。

 
しかし、「指示」通りになることは稀です。


“どうして言った通りにやってないんだ”

“どうして出来ないんだ”

“何度言ったら分かるんだ”

と心の中で叫びたくもなります。

 
部下への「指示」は「業務命令」などと
言われることもよくあります。


命令ですから部下は経営者・管理者からの命令(指示)は
有無を言わさず絶対にやらなければならない
職務であることが一般的です。

そこで、こんな風に指
示をしていることはないでしょうか。
 
▪「命令だ!」とあからさまに指示を出す。

▪「命令口調」で指示を出す。

▪「指示(命令)」はやって当然と思っている。

▪「指示(命令)」はするが「指導・励まし・褒める」が無い。
 
 
「命令」という言葉は人を動かすには極めて効率的です。

戦場で戦う軍隊では一つのミスが
部隊全員の命にかかわるため、
上官の命令は絶対です。

戦場で上官が部下に丁寧な説明をしていたら
あっという間に敵の攻撃を受けて命を落としまうため、
上官からの命令は即実行し絶対に失敗が許されません。

そのため、軍隊では日々、訓練を繰り返すことで
心身ともに鍛え上げ実践に備えているのです。

 
では、企業での指示(命令)にも
指示に相応しい訓練はあってしかりです。

そこで、一風変わった訓練のエピソードを紹介します。
 
それは冒頭で述べたある大手企業で
所長に就任したA氏の話です。


A氏はのちに社長・会長を歴任した実力者です。


A氏は所長就任の挨拶で部下全員に対し
毎年開催される社内運動会で優勝すること
が当事業所の目標であると指示を出したのです。
 

当事業所の社内運動会の成績は毎年最下位の
不名誉な状況ではあったのですが、
玉入れ・綱引き・大玉送りなどのスキルと
事業所の管理・運営とは全く関係が無いのですから
「運動会で優勝する!」を聞いた部下の方々は
さぞ驚いたことでしょう。
 

しかし、所長のA氏は本気です。


指示(命令)である以上、
優勝することは立派な仕事です。

そのため、その日から事業所では昼休みなると
屋外で競技の練習が始まることになるのです。

ある社員は、練習を皆に促し、
また、別の社員は競技のコツを伝授するなど
努力を重ねることで、徐々に競技スキルが
社員の間に広がっていったのです。

 
それにしても、大の大人たちが運動会の練習を
毎日行うのですから何とも面白い光景です。

外部の人が見たら、さぞ仲が良い社員の
皆さんと思われたことでしょう。

 
初練習を開始して数カ月、待ちに待った
社内運動会の日を迎えます。


競技の実況は省きますが結果はご想像の通り
見事、総合優勝を獲得です。

毎年、最下位の席を譲ったことが無かった
当事業所の変わりように他の事業所の
皆さんは驚いていたそうです。

勿論、その後も毎年、
総合優勝の常勝軍団になったのです。


事業所の運営では常に緊張と隣り合わせです。


災害や設備のトラブルなど予期せぬ
事態は突然やってきます。

緊急時に全社員の協力や団結が
不可欠ないことは容易に想像ができます。


運動会で優勝すら出来ないチームが
事業所を的確に動かすことなどできはしません。


 
だからこそ、A所長は毎年最下位の現状に
直感的に危機感を感じたのです。


では営業活動の場面ではどうでしょうか?


運動会で優勝(1位)することも
営業で契約数1位を獲得することも
本質的には同じではないでしょうか。

双方とも目的の共有、協力・団結、
継続改善が必要だからです。


 

経営者が「売上10%上げろ」と指示(命令)を
することで売上が10%伸びれば
それはそれで結構なことです。


しかし、売上目標のために過度な残業や
無理な押し付け営業などによって
組織は疲弊し、
サービスが低下し
顧客からの信頼は失われます。

「売上10%上げろ」の指示(命令)は
長続きしにくいことが予測できます。

 
それよりも、目的を達成する良い職場作りの
取り組みをしたいものです。

例えば一見、仕事と全く関係がなさそうな
「運動会で優勝」がその一例です。


「売上10%上げろ」が直球型の指示だとすれば、
「運動会で優勝」は変化球型の指示と言ったところです。

 
「売上10%上げろ」の直球型だと社員は
ストレス、ため息が増え、
もし達成できなかったらと不安は尽きず、
つい無理をしてしまいます。

一方、「運動会で優勝」の変化球型の指示であれば
ストレスや不安はあまり感じずに
社員の行動を促すことができるのです。

 
売上・利益に直接結びつかない活動であっても
そのプロセスから目的の共有、協力・団結、
継続改善などビジネスで不可欠な要素の
習慣化が重要なのです。


 
時々、親睦を深めるために毎月、飲みに行くと
言う話を耳にします。

しかし、お酒を飲む席では、
目的の共有、協力・団結、継続改善は
あまり期待できません。

お酒であれば運動会で優勝した後の
一杯の方がよろしいでしょう。
 
目的の共有、協力・団結、継続改善が
自然と組織に浸透する変化球型の指示を
経営者の皆さんも時には
投げてみるのはいかがでしょうか。

最後まで読んでいただき、有難うございました。

プロモート経営事務所 後藤


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2021年07月29日 12:35

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